取適法(中小受託取引適正化法) で見直された点について
こんにちは!税理士法人IUManagementです。
本年も皆様のご協力により無事確定申告を終えることが出来ました。ありがとうございました。
今回は税金のお話から少し離れて、2026年1月1日に「下請法」から名称を含め改正された「取適法(中小受託取引適正化法)」について、背景及び内容をお伝えしたいと思います。
◇ 背景
旧法(下請法)は、独占禁止法を補完する法律として昭和31(1956)年に制定されました。下請取引の公正化と、下請事業者の利益保護の2つが主な目的でした。
しかしながら、発注側が協議に応じない・合理的な理由を示さないといった課題が続いており、特に昨今の物価高騰下、旧法のままでは透明性と対等性を欠き、中小事業者の経営を悪化させかねないと懸念されていました。
これを受けて、取適法は事業者間の取引をより公正かつ透明に行うことを目的として、対象となる取引の拡大、禁止行為の追加などが盛り込まれました。
改正により変わった点は大きく2つです。
1.適用対象取引・適用対象事業者の拡大
取適法では、従来の4つの取引(製造委託、修理委託、情報成果物作成委託、役務提供委託)に加え、新たに「特定運送委託」が対象取引に追加されました。
また、事業者の適用基準について従来の資本金だけでなく新たに「従業員数」の基準が設けられ、適用範囲が大きく広がりました。具体的には、取引の種類に応じて、以下の基準に該当する場合に取適法の対象となります。

出典:公正取引委員会 取適法リーフレット№01 令和7年8月
2.新たな禁止行為の追加
取適法では、新たに以下のような行為が禁止されました。
① 支払方法の厳格化
代金の支払い方法として手形を使用すること自体が「代金の支払遅延」行為にあたるとして、原則禁止されました。
手形での支払いが全く使えなくなる訳ではありませんが、支払期日(納品から60日以内)までに満期日が到来し、中小受託事業者が現金を受領できるようにしなければなりません。
② 価格交渉義務の新設
中小受託事業者から価格協議の求めがあったにもかかわらず、委託事業者が応じなかったり、必要な説明や情報の提供を行わなかったりするなど、一方的に代金を決定する行為が禁止されました。
今回新たに制定された取適法は旧法(下請法)と同様、違反した場合には刑事罰(50万円以下の罰金)のほか、行政処分(公正取引委員会の勧告による社名公表等)が課される可能性があります。
公正取引委員会の違反への取締りも活発化しています。改正内容を正確に把握し、法令違反の防止に役立てていきましょう!
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