ふるさと納税のしくみを理解して有効活用を!
こんにちは。税理士法人IU Managementです!確定申告が終わられてほっとされている方も多いと思います。
弊社も多くの確定申告のご依頼をいただき、期限内に申告を終え、ほっとしているところです。
確定申告が終わったばかりではありますが、今年もたくさん申告させていただいた「ふるさと納税」について改めてお伝えしようと思います。
<ふるさと納税ってどんなもの?>
ふるさと納税とは、自分の故郷や応援したい自治体など、好きな自治体を選んで寄付ができる制度の事です。
手続きをすれば実質自己負担額2千円のみで応援したい地域の名産品や宿泊券などをもらえるとてもうれしい制度です。
現在ふるさと納税に参加する自治体は1,700以上にものぼり、返礼品の選択肢も広がりました。
<ふるさと納税でいくら税金が安くなるの?>
じつはふるさと納税をしても税金は安くなりません!! ふるさと納税とは名前の通り「納税」であり、
〇本来、「翌年」に「ご自身の住所地」に納付すべき住民税を
〇ふるさと納税により「年内」に「好きな自治体に」納付する
というものです。
納付時期と納付先が変わるだけで、住民税の前払いのようなものです。
2千円の自己負担がありますので、金銭面だけで考えると実際には2千円の損とも言えます。
後述の上限額を超えてしまうと、超えた分は純粋な「寄付」となり、住民税の前払いにもなりません。
<では「ふるさと納税」のメリットは?>
とはいえ、ふるさと納税をする意味が無いわけではありません。
各自治体は寄付を集めるために様々な返礼品を用意しています。
最初に記載した通り、実質自己負担2千円のみで名産品や宿泊券などがもらえます。
この返礼品をもらえることがふるさと納税のメリットです。 返礼品自体の還元率は概ね寄付額の30%程とされています。
(返礼品代金と自治体の事務手数料、送料を含めた金額が納税額の50%以下になる様ルール決めされています)
<ふるさと納税はいくらしてもいいの?>
ふるさと納税をすること自体に金額の制限はありません。
ただし、前述のように上限額を超えてしまうと「住民税の前払い」とはなりません。ふるさと納税のメリットを最大限享受するには上限額があります。
上限額の計算は上記の様に複雑なので、さとふるなどのサイトでシミュレーションすることをお勧めします。
<ふるさと納税をする際・した後の注意点>
2008年の制度スタート以降、多くの方が利用する魅力的な制度ですが以下の点にご注意ください。
① 控除限度額を超えると自己負担額が増えます
② ほかの控除と併用する場合、控除限度額が変わります
③ 確定申告とワンストップ特例制度(※)で申請方法が異なります
④ ワンストップ特例制度には利用条件があります
⑤ 確定申告をするとワンストップ特例制度が使えなくなります
特にご注意いただきたいのが⑤です。
ワンストップ特例制度の要件を満たしていても、医療費控除を受けるため等で確定申告をする場合には、確定申告でも改めてふるさと納税を含めて申告する必要があります。
※ワンストップ特例制度とは、1年間の寄付先が5自治体以下で「寄付金税額控除に係る申告特例申請書」を寄付先の自治体に提出しておけば、確定申告をしなくてもふるさと納税の寄付金控除を受けられる制度です。
せっかくの制度です。最大限有効活用するためにも、ぜひ上限額のシミュレーションを行い、情報収集の上納税されてください。
ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。